| | 名張市今後の取組方針 | |
| 2011/07/14 |
名張市では、近年の鳥獣による農林水産業等への被害に対し、狩猟者による捕獲と農業者による防護柵の設置を対応策の2本柱として実施してきた。しかしながら、被害区域の拡大や被害状況の深刻化により、体系的な被害対策の必要性に迫られ、平成18年度、隣接の宇陀市とともに宇陀・名張地域鳥獣害防止広域対策協議会を設立し被害対策に関する情報共有に努め、効果的な対策を検討してきたところである。今後は、検討の成果を実行に移す段階にきており、以下のとおり取組むこととする。 ○有害鳥獣の捕獲・・・名張市が猟友会への委託により実施してきた被害防止事業を継続することにより、捕獲体制の維持を図る。特に、捕獲報償金の拡充により被害低減に向けた有害鳥獣の個体数調整の実効性を確保していく。また、特定外来生物である、アライグマ、ヌートリアについては防除実施計画を策定し、捕獲、防除にあたっている。 ○狩猟者の確保・・・鳥獣害対策の研修会受講者等に対し、狩猟免許の取得のための情報提供を積極的に行うとともに、取得者に対しては、狩猟技術向上のための研修会等の開催によりベテランと新人との交流を図り後継者の育成に努める。
○防護柵の設置・・・補助金等による誘導もあり、中山間地での農業生産活動の継続にとって、最低限必要な対策としての認知が進んだ。今後は、農家単位の取組みが団地単位、集落単位の取組みとして拡大するよう誘導するとともに、鳥獣別に防護柵の適切な設置手法についてマニュアルを作成し、効果的な防護柵の普及に努める。 ○サル群の追払い体制の整備・・・地域ぐるみでサル群の追払いを実施する地区に対しては、ラジオテレメトリー電波受信機を貸与し、サル位置情報に基づく効果的な追払いを実施する。 ○獣害緩衝帯(バッファゾーン)の整備・・・被害地域の環境整備として意欲的な地区においてモデル的に実施したバッファゾーンの整備を合意のできた地区から順次拡大していく。 ○シカ肉の有効活用・・・鳥獣被害の代表格であるニホンジカの有効活用が進まなければその個体数調整の実効性も確保できないことから、解体技術の実習や調理法実習及び試食会を通じてシカ肉に対する誤った認識を解き需要拡大に努める。 ○最新防護技術の導入・・・最新型のサル用電気柵のモデル設置を行い、被害低減の効果を検証する。また、動物を使った追払い等も導入しており、効果も確認できているので頭数を増やしていきたい。 |
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